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L.G.Lanuza*; E.G.Cabalfin*; 小嶋 拓治; 橘 宏行
IAEA-TECDOC-1070, p.337 - 344, 1999/03
フィリピン原研(PNRI)で用いている線量測定システムの信頼性を評価するため、PNRIのエタノールクロロベンゼン(ECB)、フリッケ、原研高崎研(JAERI)のアラニン線量計を使った線量相互比較を線量50kGyまでについて行った。これらの線量計をPNRIの線施設で同時に照射した後、ECBとフリッケはPNRIで、アラニンはJAERIで分析・評価した。この結果、フリッケ/アラニンは0.95であったが、ECB/アラニンは1.00とよく一致した。また、日本において、JAERIの研究用線施設とラジオ工業の加工処理用線施設でコンベア使用の有無等の異なる照射条件下で行ったPMMAとアラニンの比較では、両者の比は1.010.02とよく一致した。国際線量保証サービス(IDAS)を通じて行ったPNRIと国際原子力機関(IAEA)との9年間にわたる比較でも、PNRIの線量値は5%の比較的よい結果が得られている。
久米 民和; 橘 宏行; 武久 正昭
JAERI-M 82-100, 16 Pages, 1982/08
玉ネギの発芽防止線量20Gy(2krad)程度の低線量域におけるFrike線量計の精度を検討するともに、水の精製度の影響について検討した。40Gy以下の線量域での誤差は0.5%より大きくなったが、15.5Gyといった低線量でも2%を越えることはなかった。水の精製度の影響を検討した結果、水道水、一回蒸留水は3回精製水に比べ測定精度が悪かった。一方、Mill-Q水は3回精製水と同程度あるいはそれ以上の精度が得られ、Fricke線量測定に十分使用できることが判明した。Mill-Q水は3回精製水に比べ容易に調整でき、Fricke線量測定の簡略化に利用できた。また、馬鈴薯の発芽防止の実用照射を行っている士幌農農協の照射施設との間で相互比較を行い、比較的よく一致した結果がえら得た。この結果、Fricke線量計を各施設の線量相互比較のために用いることが可能であると考えられた。
久米 民和; 橘 宏行; 武久 正昭
Radioisotopes, 30(10), p.560 - 562, 1981/00
通常のFricke線量計の測定限界は40Gy(4krad)とされているが、玉ネギの発芽防止必要最低線量は20Gyであるので、この低線量域におけるFricke線量計の精度について検討した。40Gy以上での測定精度0.5%以内に対し、それ以下の線量では誤差が多少増大したが、15.5Gyの低線量でも2%以内であった。長吸収セル(5cm)を用いれば11Gyの低線量域でも0.6%以内の精度で測定可能であったが、通常の1cmセルでも2%以内の精度で十分発芽防止のための低線量測定が可能であることが判った。水の精製度の影響を検討した場合、水道水、通常の蒸留水は3回精製水に比べ測定精度が悪くなった。しかし、Milli-Q水は3回精製水の場合と同程度の精度が得られ、十分Fricke線量測定に使用できることが判明した。また、馬鈴薯の発芽防止の実用照射を行っている士幌農協の照射施設との間で相互比較を行ったところ比較的良く一致した結果が得られ、Fricke線量計を相互比較のために用いることが可能であると考えられた。